PCを複数台持っている方や、家族で別々のPCを使っている方などは、
PCを接続して利用したほうが便利です。
具体的には、一台のプリンタを 各PCから操作できたり、
ファイルやフォルダを共有できたり・・・等です。
PCをつなぐ前に、知っておくと便利な事をいくつか紹介します。
例えば、家庭にPCが2台あって
お父さんがデスクトップPC、娘さんがノートPCを使っているとします。
家族で撮った写真を、お父さんのデスクトップPCに保存してある時、
娘さんのノートPCから その写真を利用できれば効率的です。
また、ノートPCに データをコピーしたい という時にも、
PC同士が接続されていれば 簡単で高速です。
このような時には、PC同士を直接 接続します。
2台のPCが直接つながった状態、これも立派なネットワークです。
ただし、この2台 以外のコンピューターは 利用できない、
限定されたネットワークです。
これは、3台でも 4台でも同じで
そのネットワークに参加しているPCしか 利用できません。
このように、家庭内やオフィス内などの 限定された小規模なネットワークを
LAN ( ラン - Local Area Network) と言います。
逆に、電話回線や専用線を使って、東京の本社にあるコンピューターと
大阪の支社にあるコンピューターを接続するような、
とても離れた場所でデータをやり取りする 大規模なネットワークの事を、
WAN ( ワン - Wide Area Network ) と言います。
インターネットは、「ネットワークのネットワーク」 という意味ですが、
具体的には 世界中のLANとWANを接続した相互ネットワークの事になります。
私達人間は、相手の事を 顔や名前で区別できますが、
コンピューターは それが出来ません。
そのかわりに、それぞれのコンピューターに与えられた数字で判断します。
それは、例えるなら 背番号のようなものです。
会社で言えば、社員番号になります。
コンピューターがお互いを識別する番号、それが IPアドレスです。
このIPアドレスによって、コンピューターは相手を認識できます。
IPアドレスは、0〜255の数字が カンマで区切られて 4つ並んで表記されます。
218.12.57.48 56.148.96.26 などのようになります。
例えば、あるお店が特売日で お店の中が 沢山の人だかりになっているとします。
そんな時、決まって配布されるのが、整理券です。
IPアドレスは、このシステムに よく似ています。
お店の人は整理券の番号を見て、お客さん達を 順番に並ばせる事ができます。
また、整理券をもっている人同士も、
相手の番号を見れば 自分より前か後ろか判断できます。
これは、お店の人や並んでいる人には大変便利ですが、
お店の外にいる人には まったく意味をなさないモノです。
前述のLANとWANの話で言えば、このお店の中は LANです。
そのお店の中に限定されたネットワークだからです。
例えば、そこで貰った整理券が1番だったとしても、
となりのお店に行ったら 1番には並ばせてくれません。
お店の中にいる人達をコンピューターとすると、
整理券が IPアドレスになります。
LANの場合、利用できるIPアドレスは 範囲が決められています。
具体的には、4つ並ぶ数値のうち 始めの2つが 192.168 で始まります。
家庭内やオフィス内など、限られた範囲でのみ使用されるLANは、
192.168.xx.xx といったIPアドレスで コンピューター同士を識別します。
3つ目の数字は グループを表しますので、これは 同じものを設定します。
そうしないと、別なグループと認識されて 相手が識別できなくなってしまいます。
お父さんのデスクトップPCと 娘さんのノートPCの例のように、
2台が直接つながっていたとしても、
3つ目の数字が違うと 別のグループとして 扱われてしまいます。
最後の4つめの数値で 個別に判断するので、
4つ目の数字は 重複しない物を設定する必要があります。
この数字が重複すると、全く同じ IPアドレスを持っている事になり、
お互いに 相手が認識できません。
IPアドレスは、お店の整理券のようなものと 例に出しました。
お店の場合だと、整理券を配るのは 店員さんの仕事です。
整理券の番号が重複しないように管理して、整理券を持っていない人には 新しく整理券を渡す。
店員さんがしっかりしていないと、同じ番号が渡されてしまったり、
整理券をちゃんと貰えなくて困ったりします。
LANの場合にも、この店員さんのように しっかりとIPアドレスを管理してくれるコンピューターがあります。
これがDHCPサーバーというものです。
DHCPサーバーは、LAN上の他のPCに IPアドレスを自動的に割り当てて管理します。
このDHCPサーバー機能は、PCが行う場合もありますが、
最近では ADSLモデムやブロードバンドルーターに 付属している場合もあります。
LAN上にDHCPサーバーがある場合は、個別にIPアドレスを設定をする必要がありません。
整理券を配って管理するように、DHCPサーバーがIPアドレスを配って管理してくれるからです。
一方、DHCPサーバーがLAN上に無い場合は、
それぞれのPCのIPアドレスを自分で設定する必要があります
LANとIPアドレスについて、基本的な事が おわかり頂けましたでしょうか?
IPアドレスは、知らない人にとっては ただの数字の羅列ですので、
イメージしやすいようにと 画像を多く使ってみました。
(ページが重くなってしまい 申し訳ありません)
次に、代表的なLANの形と 接続機器について説明します。