ソフトウェアを大きく2つに分けると、OSとアプリケーションに分けられます。
OS( OperatingSystem オペレーティング・システム)というものは、
コンピューターを動作させるための基本ソフトであり、
ディスプレイやマウス・キーボード等の各装置を管理したり、
データの受け渡しをしたり、監視したりします。
コンピュータを使うための土台といえます。
具体的なOSには、Windows 95〜XP といった Windows シリーズ、
Mac OS 8.5〜X(テン)といった Mac OS シリーズ、
UNIX、Linux、Solari 等があります。
PCで一般的に使われるのは、WindowsやMacOSになります。
アプリケーションとは、土台であるOSの上で、
実際に実行されるプログラムの事です。
具体的には Windowsなら WordやExcel、InternetExplorerやOutlookExpress、
Mac なら NetscapeNavigator、Mail、Safaris 等があります。
また、Mac用のWordやExcel、InternetExplorerもあります。
これらアプリケーションは、
OSという土台の上で実行されるので、OSがないと動きません。
OSの上で複数のアプリケーションを同時に実行することは出来ますが、
複数のOSを同時に実行する事は 基本的に出来ません。
例えば、OSに Windows 98 を使っている場合、
Word とExcel を同時に使う事は出来ます。
これは どちらもアプリケーションだからです。
ですが、Windows 98 と Mac OS 9.2 を同じコンピューターで
同時に使う事は出来ません。
これは どちらも OSだからです。
Wordで作った文章を印刷しようとした場合、
OSはプリンターに働きかけ、印刷を実行します。
Excel の表を印刷する場合も全く同じです。
実際に印刷機能を提供するのは、OSの仕事になります。
WordやExcel の「印刷」というボタンは、
OSの印刷機能を呼び出すボタンに過ぎないのです。
イメージ図
印刷だけでなく、実際に行うすべての作業に OSは関わっています。
Word にもExcel にも、文字を入力する機能があります。
InternetExplorerでホームページを見ている画面にも、
OutlookExpressでメールを見ていてる画面にも、文字を入力するところがあります。
この文字入力の機能は OSが提供しています。
キーボードの状態を監視しているんですね。
それに、どんなソフトも マウスを動かして操作しますね。
このマウス操作の機能も、OSが提供しているものです。
このように、何か操作をしている時、OSが必ずいろんな事をしています。
(実際には何も操作しなくても、OSはいろいろ作業しています)
現代では 携帯電話が大変普及しています。
OSとアプリケーションの関係を 携帯電話の「i モード」に例えるならば、
OSが 「i モード」、アプリケーションが「i アプリ」になります。
「i アプリ」というのは、NTT-docomoの携帯電話でダウンロード出来る
いろんなゲームです。
これらは 「i モード」の上で動作し、
ダウンロードして遊べたり、いらなくなったら削除したりも出来ます。
しかし 「i モード」自体が正しく動作していない(携帯の電源が入っていない等)と、
遊ぶ事が出来ません。
また、「i アプリ」で遊んでいる時でも、
電話がかかってくれば電話に出ることが出来ますね。
「i モード」自体が、「i アプリ」の状態も 電話の受信も きちんと監視して、
機能を切り替えているからです。
コンピューターを使う上で、最低限 知っておかなければいけない事は、
「自分のOSは何なのか?」という事です。
それは、
「アプリケーションはOSの上で動作するため、OSが違うと実行できない」
という性質があるからです。(→注:エミュレーター)
具体的には、Windows用の WordやExcel は Mac OSでは動作しません。
Mac用のアプリケーションも、基本的にWindowsでは動作できません。
自分のOSが何なのか、きちんと理解していないと、
アプリケーションを追加しようとした場合、正しく動作しない事があります。
使っているPCがWindowsならば、Windows98なのか、WindowsXPなのか、
バージョンまできちんと知っておく必要があります。
Windows98で正しく動作するアプリケーションも、
WindowsXPでは実行出来ないといった場合があるからです。(→注:互換性)
携帯電話に例えるなら、
「i アプリ」を EZweb の携帯電話で遊ぶ事が出来ないのと一緒です。
自分の使っているOSをきちんと把握していないと、
新しソフト(ほとんどがアプリケーションです)を購入した時に、
「きちんと動作しない」などのトラブルに見舞われてしまいます。
「OSは常にいろんな作業している」という事、
「自分のPCのOSは 知っておく必要がある」という事、
それだけでも覚えていて頂けたら、と思います。
注: 互換性
Windowsシリーズには、Windows 95〜XPといったバージョンがありますが、
発売元のMicrosoftが バージョンが違うWindowsでも
なるべく動作できるように工夫してあり、
同じアプリケーションでも 複数のバージョンで実行できるものがあります。
このように 違うOSでも実行できる事を 「互換性がある」 といいます。
しかし、WindowsXP用のアプリケーションを、Windows95で実行できない等、
バージョンの違いが影響するアプリケーションは沢山ありますので、
自分のOSは バージョンまで正しく知っておく必要があります。
これは Mac OSでも同じ事が言えます。
注: エミュレーター
基本的にWindows用のアプリケーションは、MacOSでは実行できません。
また、MacOS用のアプリケーションは、Windowsでは実行できません。
しかし、Windows用アプリケーションを Macで実行するための特別なソフト、
Mac用アプリケーションを Windows で実行するための特別なソフトがあり、
それをインストールすることで
異なるOSで アプリケーションを実行出来るようになります。
このような特別なソフトを エミュレーターと言います。
エミュレーター上で実行される場合は、特殊な状態なので、
基本的には 「OSが違うと実行出来ない」 と覚えていて問題ありません。
具体的なエミュレーターには、Mac OSで Windowsを実行する Virtual PC、
Windows で Macを実行する Basilisk などがあります。
→ Microsoft Virtual PC for Mac Version 7...
→ Basilisk II Official Page(英語)
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