一般電話回線は 音声信号を流しますが、
使用される周波数は 0.3〜3.4KHz の帯域です。
その上の周波数帯は使用されません。
その使用されない周波数帯にデジタルデータを流して
高速に通信する方式がADSLです。
ADSLの工事が終わると、電話回線は
音声用とデジタルデータ用の2種類の周波数帯を使用できるようになります。
(*) 波形はイメージです |
この2種類の周波数を分断するのが スプリッターです。
スプリッターでそれぞれを分けて、各機器へと送られます。
音声信号は電話機やFAX、
ADSLの信号はADSLモデムに行きます。
全体図では、次のように接続されるのが一般的です。
ADSLでは、電話に使う周波数帯と デジタルデータに使う周波数が違います。
両方を同時に流しているため、電話とインターネットが同時に使えます。
また、デジタルデータを流すので
転送効率が良い (=速度が速い) 方法と言えます。
スプリッターを外して、ADSLの回線に直接 電話機をつなぐと、
ノイズのようなものが聴こえます。
これがデジタルデータ用の周波数帯になります。
また、一般の電話を使用せず、インターネットのためだけに
ADSL回線のみをひく事も出来ます。
この場合 音声信号が流れないので、スプリッターは不要になります。
当然 電話は使えません。
ADSLの注意点と対処法
ADSLの難点は、デジタルデータ用の周波数帯が
他の電波の影響を受けやすい事です。(ラジオのノイズなど)
またこの帯域は、長い距離を通ると弱くなってしまいます。
電話回線の基地局 (NTTの電話線収容局など) から回線が離れる程、
速度は遅く 不安定になります。
最低源の対処法として、モジュラージャックとスプリッターの距離、
スプリッターとADSLモデムの距離 を縮める方法があります。
家電量販店には 10Cmくらいの短い電話線が売ってますので、
それを使用すると良いと思います☆
また、モジュラージャックからADSLモデムまでの電話線付近に
家電製品をなるべく置かない事も有効です。
電子レンジなどは、かなり邪魔になるノイズを発します。
スプリッターから電話機までは 音声信号しか流れないので、
距離が長くなっても問題ありませんし、
家電製品のノイズも影響しません。
また、ADSLモデムからPCまではLANケーブルで接続する事が一般的ですが、
これも長くなっても ほとんど影響ありません。
ADSLモデムで変換されたデータが通るからです。
影響を受けるのはADSLモデムまでの距離です。
「ADSLにしたが速度が遅い、安定しない」 という方は、
ADSLモデムを なるべくモジュラージャックの近くに移動させ、
LANケーブルを長くとるよう配置を変更してみてはいかがでしょうか。
必ず良くなるわけではありませんが、より安定につながる方法です。
ADSLは電話線を使っていますが、
通常では使用しない周波数帯 を利用します。
そのため、利用開始には工事が必要ですし、
引越しなどの際は 移転申し込みをする必要があります。
再度 回線工事の手数料がかかる場合もありますので、
注意が必要です★
ADSLはオンラインゲームや IP電話など、様々な楽しみ方があります☆
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